掃除機にかかる電気代はどのくらい?タイプ別の比較と節約方法

2025.11.14
  • 家電
  • 節約
  • 光熱費
  • 掃除機
  • 生活
  • 節電
  • 電気代

掃除機の電気代はタイプによって年間1,000円から2,200円程度かかります。本記事では、キャニスター型・スティック型・ロボット掃除機など、タイプごとの電気代目安や計算方法を解説します。電気代を抑える使い方のコツも紹介します。

部屋を清潔に保つために、掃除機は欠かせません。しかし、実際にどのくらいの電気代がかかっているのか、意外と知られていないものです。

掃除機は種類や使用時間によって電気代が変わります。とくに一人暮らしで節約を意識している場合は、小さな家電でも無駄がないか気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、掃除機のタイプ別の電気代の目安、計算方法、そして日々の使い方でできる節約の工夫についてわかりやすく解説します。

掃除機のタイプごとの特徴

掃除機の電気代を考える前に、どんな種類があるのかを整理しておきましょう。
それぞれのタイプには、吸引力や扱いやすさ、ランニングコストに違いがあります。

自分の生活スタイルに合った掃除機を選ぶためには、まず基本的な特徴を理解しておくことが大切です。

形状ごとの特徴

掃除機の形状は、主にキャニスター型、スティック型、ロボット掃除機の3つに分けられます。

キャニスター型

キャニスター型は、本体とヘッドがホースでつながっているタイプの掃除機です。本体に車輪がついており、床の上を転がしながら使います。

このタイプの最大のメリットは、吸引力の高さです。電源をコンセントから取るため、安定した強い吸引力を長時間維持できます。また、ゴミの容量が大きいため、こまめにゴミを捨てる手間も省けます。

一方で、コンセントの抜き差しが必要なため、部屋を移動する際には少し手間がかかります。また、本体が大きく重いため、収納スペースを確保する必要があります。

スティック型

スティック型は、本体とノズルが一体になった細長い形状の掃除機です。軽量でコンパクトなため、立てかけて収納でき、気づいたときにすぐ使える手軽さが魅力です。

軽くて取り回しがよく、階段や家具の隙間など、細かい場所の掃除も楽に行えます。コードレスタイプが多く、部屋を移動する際もスムーズです。

ただし充電式のため、バッテリーの駆動時間に制限があります。長時間の掃除には向いておらず、広い部屋を一度に掃除したい場合には不便に感じることもあるでしょう。

ロボット掃除機

ロボット掃除機は、センサーやカメラで部屋の間取りを把握し、自動で掃除を行ってくれる掃除機です。外出中や家事の合間に掃除を任せられるため、労力を大幅に削減できます。

最近のモデルは性能が向上しており、効率的に部屋全体を掃除できるようになりました。自動でゴミを収集するダストステーション付きのモデルなら、ゴミ捨ての頻度も月に1回程度で済みます。

しかし床に障害物があると掃除ができないため、事前に部屋を片付けておく必要があります。また、高い段差や厚みのある絨毯は乗り越えられないことがあり、掃除できる範囲に制約があります。

集じん方法ごとの特徴

掃除機は、吸い込んだゴミをどのように集めるかによっても分類できます。主な集じん方式は、紙パック式、サイクロン式、カプセル式の3種類です。

紙パック式

紙パック式は、吸い込んだゴミを専用の紙パックに溜めるタイプです。紙パックがいっぱいになったら、そのまま捨てるだけのため、ゴミ捨ての際にホコリが舞い上がる心配がありません。

紙パックがフィルターの役割も果たすため、排気がきれいで衛生的です。また、吸引力が比較的強いことも特徴のひとつです。

しかし紙パックの定期的な購入が必要で、ランニングコストがかかります。また、紙パックにゴミが溜まると吸引力が低下しやすく、こまめな交換が求められます。

サイクロン式

サイクロン式は、遠心力を利用してゴミと空気を分離し、ダストカップに集める方式です。
紙パックが不要なため、ランニングコストを抑えられます。

排気がゴミを通らないため、においが気になりにくいのもメリットです。また、吸引力が持続しやすく、長く使っても性能が落ちにくいという特長があります。

ただし、ゴミ捨ての際にホコリが舞う可能性があり、こまめにフィルターを掃除する必要があります。メンテナンスの手間を惜しまない方に向いているタイプといえます。

カプセル式

カプセル式は、サイクロン式と同じく紙パックを使わない従来型の集じん方式です。ゴミをカプセル状の容器に溜める仕組みで、紙パックのコストがかからない点が魅力です。

構造がシンプルで扱いやすい一方、ゴミ捨てやフィルター掃除の頻度が高くなります。

電源の種類ごとの特徴

掃除機の電源は、大きく分けてコード式とコードレス式の2種類があります。電気代にも直接関わる重要なポイントです。

コード式

コード式は、コンセントから電源を取って使用するタイプです。電源の供給が安定しているため、吸引力が高く、使用時間を気にせず掃除ができます。

バッテリーの劣化を心配する必要がなく、長期間にわたって安定した性能を維持できます。

ただしコンセントの差し替えが必要で、コードが邪魔になることもあります。

コードレス式

コードレス式は、充電式のバッテリーで動く掃除機です。コードがないため取り回しがよく、部屋を移動する際もスムーズに掃除できます。

多くのコードレス式掃除機には、省エネ性に優れたDCモーターが採用されています。DCモーターはエネルギー変換効率がよく、コード式に多いACモーターに比べて消費電力が少ない傾向があります。

しかしバッテリーには寿命があり、使用時間に制限があるため、広い家の掃除には不向きな場合もあります。

掃除機の電気代の計算方法

掃除機の電気代を正確に知るためには、計算式を理解しておくことが大切です。電気代は、消費電力、使用時間、電気料金単価の3つの要素で決まります。

計算式は以下のとおりです。

電気代(円)= 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電気料金単価(円/kWh)

たとえば、消費電力が1,000W(1.0kW)の掃除機を30分(0.5時間)使用した場合、電気代は次のように計算できます。ここでは、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として定める31円/kWh(税込)を電気料金単価として使用します。

1.0kW × 0.5h × 31円/kWh = 15.5円

出典:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会ウェブサイト「https://www.eftc.or.jp/qa/

掃除機の電気代目安

掃除機の電気代は、タイプによって大きく異なります。ここでは、電源の種類ごとに電気代の目安を見ていきましょう。

電源の種類ごとの目安

電源の種類によっても電気代は変わります。ここでは、電源の種類別に電気代の目安を見ていきましょう。

コード式

コード式の掃除機は、キャニスター型に多く採用されています。最大消費電力は800W~1,200W程度のものが一般的で、吸引力が強い分、消費電力も大きくなります。

たとえば、最大消費電力が1,000Wの掃除機を1日30分使用した場合、1日あたりの電気代は約15.5円です。

1,000W ÷ 1,000 × 0.5h × 31円/kWh = 15.5円

これを1か月、1年間で計算すると次のようになります。

・1か月あたり:15.5円 × 30日 = 465円
・1年間:465円 × 12か月 = 5,580円

ただし実際には、常に最大消費電力で使用するわけではありません。弱モードや中モードを使えば、消費電力はさらに抑えられます。

コードレス式

コードレス式の掃除機は、充電式のため稼働中の消費電力は比較的低めです。しかし掃除機を使うためには充電が必要で、この充電にかかる電気代も考慮しなければなりません。

たとえばシャープのコードレス掃除機の場合、充電時の消費電力は約58Wです。充電時間を約80分とすると、1回の充電にかかる電気代は次のように計算できます。

58W ÷ 1,000 × 1.33h × 31円/kWh = 約2.39円

仮に週に3回充電する場合、1か月あたりの電気代は約28.7円、1年間では約344円程度です。コード式に比べて、充電にかかる電気代は非常に安いことがわかります。

また、充電完了後も充電台に置きっぱなしにすると、わずかながら待機電力がかかります。シャープの例では、待機電力は約0.3Wで、1時間あたり約0.01円です。年間にすると約88円程度になります。

待機電力自体はごくわずかですが、バッテリーの寿命を延ばすためには、充電完了後はコンセントから抜いておくことが推奨されます。

ロボット掃除機

ロボット掃除機は、稼働中の消費電力が非常に低いのが特徴です。一般的な製品の稼働時消費電力は30W~100W程度で、1時間の掃除にかかる電気代は約1円~2円です。

しかし、充電や待機電力を含めると状況が変わります。充電にかかる消費電力は製品によって異なりますが、おおよそ20W~30W程度です。

たとえば、充電時の消費電力が20Wでフル充電に3時間かかるとします。この場合、1回の充電にかかる電気代は次のとおりです。

20W ÷ 1,000 × 3h × 31円/kWh = 約1.86円

仮に週に5回充電する場合、1か月あたりの充電費用は約37円、1年間では約444円です。これに待機電力を加えると、ロボット掃除機の年間電気代はおおよそ500円~600円程度と考えられます。

ただし、使用頻度や使用時間によって電気代は変動します。また、機種によっては充電や待機電力の消費が大きく、年間1,800円~2,200円程度かかるケースもあります。

充電や待機電力を含めると、必ずしもロボット掃除機が最も経済的とは限らないため、購入時には消費電力もチェックしておくとよいでしょう。

掃除機を充電しっぱなしにした際の電気代は?

コードレスやロボット掃除機は、充電台に置いたままでもわずかな待機電力を使います。たとえばシャープのコードレス掃除機の場合、待機電力は1時間あたり約0.01円で、1年間置きっぱなしにしても約88円ほどです。

金額はごく少ないのですが、気にしたいのはバッテリーの寿命です。充電し続けると劣化が早まるため、充電が終わったらコンセントを抜く方が長い目で見るとお得です。

掃除機の電気代を節約するには?

掃除機の電気代は、使い方を工夫するだけで節約できます。ここでは、日々の掃除で実践できる節約方法を紹介します。

掃除機をかける前に部屋を片付けておく

床に物が多いと掃除機を動かしにくく、掃除の時間が長くなります。かばんや本、コードなどはあらかじめ片付けておきましょう。

部屋がすっきりしているだけで掃除がスムーズになり、使用時間を短縮できます。資源エネルギー庁の試算では、掃除機の使用時間を1日1分減らすだけで、年間約170円の節約につながるとされています。

掃除前のひと手間が、電気代の節約にもなるということです。

出典:資源エネルギー庁ウェブサイト「https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/cleaning/index.html

電源のオン・オフを繰り返さない

掃除機は電源を入れる瞬間に、もっとも電力を使います。そのため、途中で何度もオン・オフを繰り返すとかえって電気代が増えてしまいます。

一度電源を入れたら、できるだけ連続して掃除するのがおすすめです。部屋を移動するときも電源は切らずに、そのまま進めると効率的です。

モードの強弱を使い分ける

掃除機には「弱」「中」「強」など吸引力を調整するモードがあります。強モードはパワフルですが、消費電力が大きく、弱モードの約5倍になることもあります。

フローリングや畳などは弱モードで十分なことが多いです。カーペットやラグなど、ホコリが絡みやすい場所だけ強モードを使うようにすると、無駄な電力消費を抑えられます。

掃除機のノズルをゆっくりと動かす

ノズルを速く動かすとゴミを吸いきれず、同じ場所を何度も往復することになり、かえって時間がかかります。

効率よく掃除するには、ノズルをゆっくり動かすのがポイントです。目安としては、5〜6秒かけて1往復させると効果的です。こうすることで1回でしっかり吸い取れて掃除時間を短縮でき、結果的に電気代の節約にもつながります。

場所や汚れに応じて掃除用具を使い分ける

掃除機だけに頼らず、フローリングワイパーやほうき、粘着クリーナーなども使うと、掃除機の使用時間を減らせます。掃除機はホコリや髪の毛には向いていますが、食べこぼしなどベタつく汚れには不向きです。

汚れに合わせて掃除用具を使い分けることで、電気代の節約だけでなく、掃除機を長持ちさせることにもつながります。

こまめに掃除機をメンテナンスする

ゴミが溜まったりフィルターが目詰まりすると吸引力が落ち、同じ場所を繰り返し掃除することになり、無駄な電力を使ってしまいます。資源エネルギー庁の試算では、紙パックにゴミが詰まっている状態と空の状態では、年間で約40円の電気代差が生じるとされています。

紙パック式は月1〜2回の交換、サイクロン式はダストカップとフィルターを1〜2週間に1回掃除、ロボット掃除機はダストボックスを毎回、ブラシやフィルターは週1回の手入れが目安です。

こまめなメンテナンスは電気代の節約だけでなく、故障予防にもつながります。

出典:資源エネルギー庁ウェブサイト「https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/cleaning/index.html

電力会社や電気プランの見直しでも節約可能!

掃除機の使い方を工夫することは大切ですが、さらに大きな節約を目指すなら、電力会社や電気プランを見直す方法もあります。電気プランの見直しは家全体の電気代に影響するため、すぐに効果が出やすい取り組みといえるでしょう。

イデックスでんきの「マーケットプラン」は、市場価格に応じて電気料金が30分ごとに変動するプランです。電気料金が安い時間帯に掃除機を使ったり、コードレス掃除機を充電したりすることで、効率よく節約できます。

さらに、イデックスでんきは解約金が不要で、イデックスカード払いならポイントや割引などの特典も受けられます。専用サイトで価格をリアルタイムに確認できるため、安い時間帯を選んで家事を進められる点も魅力です。

イデックスでんきでは、電気料金の単価が市場価格と連動できる「マーケットプラン」を提供しております。ぜひご利用ください。

掃除機とほかの家電の電気代比較

掃除機の電気代は、ほかの主要な家電と比べてどの程度なのでしょうか。ここでは、家庭でよく使われる家電との電気代を比較してみましょう。

エアコン

エアコンは家庭の電気代のなかでも大きな割合を占める家電です。年間の電気代は、機種や使用頻度によって異なりますが、17,420円〜63,470円程度が目安です。

エアコンは節約効果が大きい家電でもあります。たとえば、暖房の設定温度を21℃から20℃に下げるだけで、年間約1,650円の節約が可能です。設定温度を1℃調整するだけで、大きな節電効果が期待できます。

冷蔵庫

冷蔵庫は24時間稼働し続けるため、消費電力が大きくなりがちです。年間の電気代は、容量や省エネ性能によって異なりますが、2,750円〜16,740円程度が目安です。

冷蔵庫の電気代を抑えるには、設定温度を適切に保つことが大切です。夏場以外は「中」や「弱」の設定で十分でしょう。

こちらの記事では、冷蔵庫の電気代について解説しています。 高くなる理由や節約するコツも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

洗濯機

洗濯機も日常的に使う家電のひとつです。ヒートポンプ式ドラム式洗濯機の場合、洗濯と乾燥を行っても月間約828円程度の電気代で済みます。使用方法や機種によって電気代は異なり、乾燥機能を使わず自然乾燥させれば、電気代をさらに抑えられます。

掃除機の電気代は年間1,000円〜2,200円程度であり、エアコンや冷蔵庫と比べると低いことがわかります。より大きな節約効果を得たいなら、電力プランの見直しや主要家電の使い方を工夫することが効果的です。

こちらの記事では、洗濯機の電気代について解説しています。 1か月にかかる費用や縦型・ドラム式の比較も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

まとめ

掃除機にかかる電気代は、タイプや使い方によって年間1,000円〜2,200円程度です。コード式は吸引力が高いぶん消費電力が大きく、コードレス式やロボット掃除機は電気代を抑えやすいものの、充電や待機電力も加わります。

では、どうすれば電気代を節約できるのでしょうか。とくに効果が大きいのは、掃除前の片付けで稼働時間を短くすること、モードを使い分けること、そして定期的なメンテナンスです。少しの工夫で負担はぐっと減ります。

さらに節約を進めたい場合は、電気プランの見直しも有効です。イデックスでんきのマーケットプランは、市場の価格変動に合わせて料金が変わる仕組みで、最新の価格はホームページからいつでも確認できます。もし価格が高くなりそうなタイミングがあれば、メールやLINEで事前に知らせてくれるため、状況を把握しやすく安心してお使いいただけます。

加えて、MYページでは30分ごとの使用量が確認できます。どの時間帯にどれだけ使っているのかが分かり、日々の電気代管理にも役立ちます。

毎日使う掃除機だからこそ、少しの工夫が節約につながります。九州エリアで電気代の見直しを検討している方は、イデックスでんきへお気軽にご相談ください。

イデックスでんきでは、電気料金の単価が市場価格と連動できる「マーケットプラン」を提供しております。ぜひご利用ください。

関連記事

まずはお気軽にお問い合わせください!

お電話でのお問い合わせ

イデックスでんきコールセンター
0120-68-0313
0120-68-0313
営業時間 / 9:00~17:00

メールでのお問い合わせ