換気扇はつけっぱなしにしてもOK?メリット・デメリットを解説
2025.09.18
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換気扇のつけっぱなしは問題なく、電気代は浴室で月420~570円、トイレで月40〜60円程度です。24時間稼働により室内の空気質が向上し、カビやにおいの防止、住宅の長寿命化につながるメリットと効果的な節約方法を解説します。
ふと「換気扇って、つけっぱなしにして大丈夫なのかな?」と疑問に思うことはありませんか?料理やお風呂で毎日使う換気扇ですが、長時間回し続けると電気代や寿命への影響が気になる方も多いです。
実は、換気扇をつけっぱなしにすること自体には大きな問題はなく、むしろ快適で健康的な住環境を保つためには継続稼働が推奨されるケースもあります。
この記事では、換気扇をつけっぱなしにするメリットとデメリット、気になる電気代の目安、さらに一人暮らしの方でも取り入れやすい節約方法を紹介します。
換気扇をつけっぱなしにするメリット
換気扇はつけっぱなしにしても問題ありません。近年の製品は24時間稼働を想定して設計されており、耐久性にも優れています。
ここでは、換気扇を常時運転することで得られる利点について紹介します。
室内の空気と健康面の改善
換気扇を常に回しておくと、室内の空気質は大きく向上します。花粉やハウスダスト、ウイルスなどの有害物質がたまりにくく、常に新鮮な空気を取り込むことができるためです。
また、空気がこもると、頭痛や集中力の低下を引き起こすこともあります。換気扇をつけっぱなしにしておけば、二酸化炭素の濃度も適切に保たれ、仕事や勉強の効率向上にも効果的です。
さらに、アレルギー体質の方にとってはアレルゲンを継続的に排出できるため、症状を和らげることが期待できます。
においの定着防止
部屋では、料理の油のにおいやトイレの嫌なにおいが広がりやすいものです。換気扇をつけっぱなしにしておくことで、こうしたにおいが衣類やカーテン、ソファに染み付くのを防げます。
とくに窓のないトイレでは、換気扇が唯一の空気の出口となるため、常時稼働が欠かせません。においは一度定着すると取り除くのが大変です。洗濯しても落ちないケースもありますが、換気扇を回し続けることで、においの定着そのものを防ぐことができます。
その結果、来客時にも室内のにおいを気にせず快適に過ごせます。
住宅の長寿命化
湿気は住宅の大敵です。換気扇をつけっぱなしにすることで、室内の湿気を継続的に排出し、カビや結露の発生を大幅に抑えることができます。
日本の気候は湿度が高く、換気不足の環境ではカビが繁殖しやすくなります。カビが発生すると壁紙の変色や床材の劣化を招き、放置すれば建物の構造部分まで悪影響を及ぼすこともあります。
とくに木造住宅では、湿気によって柱や梁が腐食し、シロアリの被害を引き起こすリスクも高まります。換気扇を常時運転させることは、こうした深刻なトラブルを防ぐ有効な手段なのです。
結果として住宅の寿命が延び、長期的な維持費用の削減にもつながります。
退去時に発生する修繕費用の抑制
賃貸物件で暮らす方にとって、退去時の修繕費用は気になるポイントです。
カビやシミは修繕費の代表的な原因で、敷金から差し引かれる大きな要因になります。しかし、換気扇をつけっぱなしにして湿気や汚れを防げば、カビの発生を抑えられ、結果的にクリーニング費用を大幅に節約できます。
実際に、カビ除去や壁紙の張り替えには数万円かかることもありますが、月に数百円程度の電気代でそのリスクを回避できると考えれば、常時運転は十分にコストパフォーマンスの高い方法といえるでしょう。
さらに、部屋を清潔に維持しておけば大家からの印象もよくなり、退去時の手続きもスムーズに進む可能性が高まります。
換気扇をつけっぱなしにするデメリット
換気扇をつけっぱなしにすることには多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。ただし、これらの問題は適切な対策により軽減することが可能です。
音や振動の発生
換気扇を24時間回し続けると、モーター音や回転音が常に発生します。寝室近くに設置されている場合は、睡眠の妨げになることもあります。
ただし、静音設計の換気扇に交換すればほとんど気にならないレベルに改善可能です。さらに、定期的な掃除を行えば、異音や振動の発生も抑えられます。
メンテナンス回数の増加
換気扇を長時間使うと、フィルターやファンにほこりや油汚れがたまりやすくなります。とくにキッチンでは、3〜6か月に一度の掃除が必要です。
掃除を怠ると換気効率が落ち、悪臭や故障の原因になります。モーターにも負荷がかかり、余分な電力を消費することもあります。
ただし、定期的に掃除すれば性能を維持でき、換気扇の寿命も延ばせます。一度方法を覚えれば、作業自体はそれほど手間ではありません。
エアコン稼働時の電気代増加
換気扇を「強」で回したままエアコンを使うと、せっかく調整した空気が外に逃げてしまい、冷暖房効率が下がります。その結果、エアコンが余分に稼働して電気代が増えることがあります。
とくに夏の冷房や冬の暖房では影響が大きく、狭い部屋では影響を感じやすいでしょう。
ただし、エアコン使用時は換気扇を「弱」に設定すれば問題ありません。弱運転でも十分に換気でき、電気代を抑えながら快適な環境を保てます。
こちらの記事では、エアコンをつけっぱなしが節電につながるかを解説しています。 パターン別の電気代も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
換気扇をつけっぱなしにした際の電気代
換気扇の電気代を知るには、次の計算式を使います。
電気代 = 消費電力(kW) × 電気料金単価(円/kWh) × 使用時間(時間)
ここでは、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が示す目安単価「31円/kWh(税込)」を基準に計算します。
ただし、実際の電気代は機種や設定によって変わります。以下は代表的な換気扇を例にした目安です。
参考:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会(https://www.eftc.or.jp/qa/)
浴室
浴室の換気扇は湿気対策に欠かせない設備です。
一般的な消費電力はおよそ19〜25Wで、弱運転の場合は1日あたり約14円、強運転では約19円の電気代がかかります。これを月額に換算すると、弱でおよそ420円、強でおよそ570円となります。
浴室は湿度が80%を超えることもあり、換気を止めるとカビが発生しやすい環境に変わります。そのため、24時間換気モードを備えた機種を利用すれば、より低い消費電力で効率的に湿気を排出でき、カビの発生を防ぐうえで効果的です。
多少の電気代はかかりますが、住宅の保護やカビ防止を考慮すれば、十分にコストに見合う有効な投資といえるでしょう。
トイレ
トイレの換気扇は小型で消費電力も低く、一般的に1.9〜2.7W程度です。電気代は1日あたり約1〜2円、月額でも40〜60円程度が目安になります。
トイレのような狭い空間はにおいがこもりやすく、とくに窓がない場合は換気扇が唯一の換気手段となります。電気代もわずかで済むため、快適さを保つには常時運転がおすすめです。
キッチン
キッチンの換気扇は調理内容によって電力消費が大きく変わります。
レンジフードタイプなら、常時モード(5W)で1日約4円、弱(8W)で約6円、強(28W)で約21円です。月額にすると常時で約120円、弱で約180円、強で約630円ほどになります。
このように使用モードによって差が大きいため、料理中以外は常時や弱モードを中心に運転すれば、においや湿気をしっかり排出しつつ、電気代を抑えられます。
長時間使用になりやすいキッチンの換気扇も、モードの工夫や機種選びによって快適さと省エネを両立できます。
換気扇の電気代を節約するポイント
換気扇の電気代はもともと安いですが、工夫次第でさらに節約できます。ここでは、実践しやすい節約方法を紹介します。
窓やドアを閉めたうえで使用する
換気扇を効率的に使うためには、部屋を密閉することが大切です。窓やドアを開けたままにすると、湿気や汚れた空気が他の部屋へ流れ込み、浴室では脱衣所にカビが発生してしまいます。
窓やドアを閉めて密閉した状態で換気扇を使えば、空気を確実に屋外へ排出でき、短時間で換気を終えることができます。その結果、電気代を節約することにもつながります。逆に開けっぱなしの状態ではエアコンの効率が下がり、冷暖房費が余計にかかってしまいます。
定期的に掃除する
換気扇のフィルターやファンに油やほこりが付着すると、換気効率が下がり余計な電力を消費してしまいます。その結果、湿気やにおいの排出力が低下し、快適な空間を維持できなくなります。
とくにキッチンの換気扇は調理中の油汚れが付きやすいため、定期的なお手入れが欠かせません。汚れを放置すれば動作音が大きくなるだけでなく、モーターに負担がかかり故障を引き起こす恐れもあります。
掃除を行う際には必ず取扱説明書を確認し、機種ごとに推奨される頻度や方法に従うことが重要です。こまめに清掃を続けることで、換気効率を維持しながら電気代の無駄を抑え、衛生的で快適な住環境を守ることができます。
エアコン併用時は「弱」にする
エアコンと換気扇を同時に使用するときは、換気扇を「弱」に設定することが節約につながります。
「強」で運転すると、冷暖房で調整した空気が外に逃げてしまい、エアコンが余分に稼働して電気代が増加します。一方で「弱」でも十分に換気でき、とくに狭い部屋では効果を発揮します。
この工夫を取り入れることで、換気扇とエアコンの両方にかかる電気代を抑えることができます。
古い換気扇を交換する
10年以上使った換気扇は、モーターの劣化で消費電力が増えたり、換気能力が落ちている可能性があります。法定耐用年数の15年を目安に、省エネ型への交換を検討しましょう。
最新機種は静音性も向上しており、初期費用はかかりますが、長期的には電気代の節約と快適性の向上につながります。また、古い換気扇は突然故障するリスクもあるため、早めに計画的な交換を進めることをおすすめします。
電力会社やプランを見直す
電気代を抑えるには、日常の使い方を工夫するだけでなく、契約そのものを見直すことも効果的です。電力自由化によって、電力会社ごとに多様な料金プランが登場しており、ライフスタイルに合わせて選べるようになりました。
イデックスでんきでは、ポイントがたまるサービスやカード払い特典、ガソリンスタンドとの併用メリットなどが用意されており、解約金も不要です。さらに、「マーケットプラン」を活用すれば、電気を使う時間を調整することで一層の節約が可能になります。
マーケットプランは、電力市場の価格変動に連動して料金が決まる仕組みのため、時間帯によって電気代が大きく変わります。市場価格が安い時間帯に電気を使えば効率的に節約できます。
換気扇の電気代を気にする前に、まずは電力会社や料金プランを見直すことで、光熱費全体を効率的に抑えられます。
こちらでは、イデックスでんきの「電気料金シミュレーション」がお試しいただけます。 ぜひお気軽にご活用ください。
まとめ
換気扇を常時運転することは、健康的で快適な住環境を維持するために大きな効果を発揮します。湿気をためずにカビの発生を防ぎ、空気のよどみやにおいを抑えることができます。さらに、結露の防止によって住宅の劣化を抑え、建物の寿命を延ばす効果も期待できます。
気になる電気代は決して高額ではなく、清潔で快適な住まいを維持するために必要なコストとしてはごくわずかです。より大きな節約を目指すなら、換気扇の使い方に加えて電力会社や料金プランを見直すことが効果的です。
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さらに、市場価格に応じて料金が変動する「マーケットプラン」を利用すれば、ライフスタイルに合わせて電気代を最適にコントロールできます。イデックスでんきの詳細や料金シミュレーションについては、ぜひ公式サイトでご確認ください。
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