待機電力で年間約7,000円もムダに!?消費の多い家電と節約術を解説

2025.08.13
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待機電力が多い家電には、ガス温水器やテレビ、エアコン、電話機、録画機器(BD・HDD・DVDレコーダー)などがあります。リモコン操作や時計表示、録画予約などの機能を保つために、使っていない間も常に通電しており、電気を消費し続けています。

円安やエネルギー価格の高騰が続くなか、電気代の負担を少しでも軽くしたいと感じている方も多いのではないでしょうか。昨今、節電対策として注目されているのが待機電力です。

たとえばテレビや電子レンジ、エアコンなどは、電源をオフにしていてもコンセントにつながっているだけで電力を消費し続けており、年間でおよそ7,000円もの無駄な出費になることもあります。

この記事では、待機電力が発生する仕組みや、とくに消費量の多い家電の特徴、そして今日から始められる節電の工夫までを解説しています。毎月の光熱費を少しでも抑えたい方、無理なく節電を始めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

待機電力とは丨家電の不使用時に消費される電力のこと

待機電力とは、家電を使用していないときでも、コンセントにつながっているだけで消費される電力のことです。

テレビや電子レンジ、エアコンなどは、たとえ電源を切っていても内部の機能が動作し続けており、知らないうちに電気を使い続けています。1台あたりではごくわずかな電力でも、家中の家電を合計すると、年間で無視できない金額に膨らむこともあります。

待機電力を発生させる理由

では、なぜ使っていない家電が電気を消費しているのでしょうか。それは、いつでもすぐに使えるようにスタンバイ状態を維持しているからです。

たとえば、電子レンジやエアコンの時計表示やタイマー、テレビやレコーダーのリモコン信号の受信機能、FAXや留守番電話の着信待機、温水洗浄便座やエアコンの操作パネル表示などが、常に通電している代表例です。またスマートフォンの充電器なども、機器をつないでいなくてもコンセントに差していれば電力が流れています。

こうした機能は日常の利便性を支えている一方で、使っていない家電まで常にスタンバイ状態にしておく必要はありません。無駄な待機電力をカットするには、まずその存在に気づくことが大切です。

待機電力にかかる電気代は年間で約7,000円

目に見えないけれど、じわじわと家計に響いてくるのが待機電力です。資源エネルギー庁の調査によると、日本の1世帯あたりの年間待機電力はおよそ228kWhで、これは家庭全体の電力消費の約5%を占めています。

電気料金を1kWhあたり※31円で計算すると、その額は年間で約7,068円です。知らぬ間にこれだけの金額を使っていることになります。

この金額は、子どもの習い事1か月分や、家族で外食に行ける回数に換算できるほどの大きさです。とくに常に通電している家電が多い家庭では、その影響もより深刻です。

「ほんの数ワットだから大丈夫」と油断していても、1年間積み重なれば無視できない額になります。ですがいい換えれば、待機電力を見直すだけで、年間7,000円近くの節約が可能になるということでもあります。

※本試算では電気料金を1kWhあたり31円として計算していますが、実際の利用料金は電力会社によって異なる場合があります。

出典:資源エネルギー庁「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」p.iii
https://pps-oita.jp/wp/wp-content/uploads/2021/08/taikiji_2012.pdf

待機電力のカットで節約できる電気料金の目安

毎日のちょっとした習慣を見直すだけで、年間約1,364円〜3,472円の節約が期待できます。ここでは、主電源をオフにする方法と、電源プラグを抜く方法、それぞれの節電効果を紹介します。

電源プラグは抜かずに主電源をオフにした場合

テレビやエアコンは、リモコンで電源を切っていても、内部ではスタンバイ状態が続いており、少しずつ電気を消費しています。そこでおすすめなのが、本体の主電源をオフにすることです。

たったこれだけで、家庭全体の年間待機電力を228kWhから184kWhへと抑えられ、約19%の削減が可能です。電気料金に換算すると、年間で約1,364円の節約(1kWhあたり31円で試算)につながります。毎日のちょっとした意識が、着実な節電につながるのです。

電源プラグを抜いた場合

さらに節電効果を高めたい方には「使っていない家電の電源プラグを抜く」方法がおすすめです。とくに炊飯器や電子レンジ、空気清浄機、温水洗浄便座など、使用時間が限られている家電は、こまめにプラグを抜くだけで無駄な電力消費を防げます。

この習慣を徹底すれば、家庭全体の待機電力は年間で116kWhにまで抑えられ、およそ49%もの削減が可能です。電気料金に換算すると、年間約3,472円の節約(1kWhあたり31円で試算)につながります。

待機電力が多い家電・少ない家電

ここでは、待機電力を多く消費する家電と、ほとんど消費しない家電について紹介します。どの家電がどれだけ電力を使っているのかを知ることで、無駄を見つけやすくなり、効果的な節電にもつながります。

待機電力が多い家電

待機電力が多い家電の多くは、常にスタンバイ状態を保つために電源が入ったままの状態になっています。たとえば、リモコン操作にすぐ反応できるように信号を待機したり、ネット接続や予約機能を維持したりと、便利な機能の裏側で、知らないうちに電力が使われているのです。代表的な家電について詳しく見ていきましょう。

出典:資源エネルギー庁「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要」p.iii
https://pps-oita.jp/wp/wp-content/uploads/2021/08/taikiji_2012.pdf

ガス温水器

給湯や自動湯はりなど、暮らしを快適にしてくれるガス温水器は、今や多くの家庭で欠かせない存在です。

しかし一方で、実は家電のなかでもとくに待機電力を多く消費する家電でもあります。水温や湯量を管理するセンサーや制御回路が常に稼働し、操作パネルの時刻や温度表示も24時間点灯しているため、お湯を使っていないときでも電力を使い続けているのです。

テレビ

テレビもまた、待機電力の消費が多い家電のひとつです。

リモコンで電源を切っても、主電源がオンのままだとリモコン信号の受信や番組の自動録画といった機能が動き続け、電力を消費しています。なかには、深夜に放送データをダウンロードするために一時的に通電する機種もあります。

節電を意識するなら、使わないときは主電源をしっかりオフにする、またはコンセントを抜いておくと効果的です。

エアコン

エアコンは、電話機と並んで家庭内で3番目に待機電力を多く消費する家電です。使っていない間も、リモコンの信号をいつでも受け取れるよう、内部は常に通電された状態が続いているためです。

さらに、冬場には冷媒を保護するヒーターが作動することもあり、季節によっては待機電力が増加する傾向にあります。長期間使わないオフシーズンには、コンセントを抜いておくと節電効果が期待できます。

ただし、再び使う際は前日に電源を入れ直して、家電を安定させてから使用するようにしましょう。

電話機

電話機は、着信待機だけでなく、留守番電話機能やFAX受信、液晶ディスプレイ表示などを維持するため、常に電力を消費しています。

省エネモードを活用することで多少の節電は可能ですが、基本的に常時スタンバイ状態であるため、大きな削減は難しい家電といえるでしょう。もし古いタイプの電話機を使っている場合は、待機電力の少ない省エネ機種への買い替えを検討するのもおすすめです。

BD・HDD・DVDレコーダー

録画機器(BD・HDD・DVDレコーダー)は、番組の予約や素早い起動を可能にするため、常にスタンバイ状態を維持しており、意外にも多くの待機電力を消費します。とくに「高速起動モード」を設定していると、消費電力はさらに増加する傾向があります。

使用しない日には本体の主電源をオフにしたり、電源プラグを抜くことで、待機電力の無駄を抑えられます。

温水洗浄便座

温水洗浄便座は、温水の噴出や便座の保温、脱臭機能などで快適な使い心地を提供してくれますが、その裏で多くの待機電力を使っている家電でもあります。

タンク内の水を温め続ける貯湯式ヒーターや便座の保温機能が常時稼働しているため、使用していない時間でも電気を消費し続けているのです。

トイレの使用時間は1日あたり約30分といわれており、残りの時間は電力が無駄になりがちです。節電を意識するなら、温度設定を下げたり、タイマー機能を活用したり、長時間使わないときは主電源をオフにするなど、ちょっとした工夫が効果を発揮します。

パソコン

パソコンは、電源をオフにしたりスリープ状態にしていても、少量ながら電力を消費し続けています。長時間使用しない場合は、電源を完全に切って電源プラグを抜くか、スイッチ付きの電源タップを使って通電を遮断すると、無駄な待機電力を防げて安心です。

とはいえ、仕事や作業の合間に毎回プラグを抜くのは現実的ではないかもしれません。そんなときは、離席の時間に応じて対応を変えるのがおすすめです。目安として、離れる時間が90分未満であればスリープ、90分以上ならシャットダウンにすることで、効率よく節電ができます。

待機電力が少ない家電

一方で、待機電力がほとんど発生しない家電も存在します。たとえば、ドライヤーやアイロン、電気ケトルなどは、使用中のみ電力を消費する「非通電型」の家電です。

これらはコンセントに差しっぱなしでも待機電力の影響はごくわずかで、節電のために無理に抜き差しする必要はありません。

待機電力を減らすためにできること

待機電力は、一つひとつはわずかな電力でも、毎日24時間積み重なると、年間で数千円もの無駄な出費になることもあります。ここでは、今日からすぐに実践できる待機電力対策を紹介します。

主電源を切る

多くの家電には主電源と、リモコンなどの操作用電源の2種類があります。リモコンで電源を切っただけでは、内部ではスタンバイ状態が続いていて、実はまだ電気を使っていることがあります。

たとえばテレビは、リモコンでオフにしても、本体の主電源を切らない限り、予約機能やリモコン受信のために通電し続けます。見終わったら主電源までしっかりオフにすることで、無駄な電力を減らすことが可能です。

こまめに電源プラグを抜いておく

電子レンジや空気清浄機、扇風機など、普段あまり使っていない家電がコンセントに差しっぱなしになっていませんか?使っていないときは電源プラグを抜くだけで、確実に待機電力をカットできます。

延長コードを使用している場合でも、未使用時には壁のコンセントからまとめて抜いておくと、より効率よく節電できます。

電源プラグを抜いてはいけない家電に注意

待機電力を減らすには、電源プラグを抜く方法が効果的ですが、すべての家電に使えるわけではありません。冷蔵庫や温水洗浄便座、Wi-Fiルーターなどは、常に電源が入っていないと正しく機能しない家電です。

無理に電源を切ると、機能が停止するほか、再起動時にかえって多くの電力を消費してしまうことがあります。節電をする際は「抜いても問題ない家電」と「常時通電が必要な家電」を見分けて、上手に使い分けることが大切です。

エアコンの電源プラグを抜く際の注意点

エアコンも、プラグを抜くときには注意が必要です。使用頻度が高い季節に頻繁に抜き差しをすると、冷媒の循環がうまくいかず、故障の原因になってしまうことがあります。

節電タップを使う

電源プラグの抜き差しが面倒なときには、スイッチ付きの節電タップを使ってみましょう。コンセントに挿したままでも、スイッチひとつで電力のオン・オフを切り替えられるため、手軽に待機電力をカットできます。

とくにテレビやパソコン周辺機器など、複数の家電が集中している場所では、節電タップが大活躍します。個別スイッチ付きのタイプなら、使う家電だけに通電をコントロールでき、効率よく無駄な電力を省くことが可能です。

省エネ家電に切り替える

古い家電は、長年の使用による劣化で電力効率が低下していることがあります。とくに冷蔵庫やエアコンなど、常に稼働している家電は、最新の省エネモデルに切り替えることで、電気代の大幅な節約が期待できます。

家電の省エネ機能を使う

最近の家電には、さまざまな省エネ機能が搭載されています。たとえば、エアコンの「自動温度調整」や「人感センサー」、冷蔵庫の「エコモード」などは、日常生活の快適さを保ちながら電力の無駄をしっかり抑えてくれます。使い方を工夫して、賢くエネルギーを節約しましょう。

電気代の削減には電力会社の乗り換えも検討を

待機電力のカットや日々の節電も大切ですが、もっと電気代そのものを下げたいと感じている方は、電力会社の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

2016年の電力自由化により、いまでは地域の電力会社だけでなく、さまざまな小売電気事業者のなかから自分に合った会社を選べるようになりました。現在の電気代が高いと感じているなら、ライフスタイルにぴったりの料金プランを持つ電力会社への切り替えが、家計を見直すきっかけになります。

たとえば、市場価格に応じて料金が変動する「イデックスでんきマーケットプラン」など、使い方に合わせてお得に電気を使えるプランも増えています。

「乗り換えは手間がかかりそう」と思われるかもしれませんが、今ではオンラインで簡単に手続きでき、工事や初期費用もかからないケースがほとんどです。もちろん、切り替え後も電気の品質や安定性に変わりはありません。

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まとめ

電気代の高騰が続く今、実は見過ごされがちなのが待機電力です。たとえばテレビやエアコン、ガス温水器などは、電源をオフにしていても、リモコン操作やセンサー機能を維持するために通電が続いており、家庭全体では年間で約7,000円もの無駄な電気代が発生していることもあります。

この待機電力、主電源をこまめに切る・電源プラグを抜く・節電タップを使うなど、ちょっとした工夫で節電が可能です。そしてもうひとつ、電力会社の見直しも、電気代を抑えるための大切な選択肢です。

私たちイデックスでんきは、そんな節約志向のご家庭をしっかりサポートします。安心の電力供給はもちろん、イデックスカードでのお支払いでポイントがどんどん貯まり、さらにガソリンスタンドとの併用で日常のコストもグッとお得になります。

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